期間工からの正社員登用は決して夢じゃない。企業側としても優秀な期間工はずっといて欲しいからな。登用には試験・面接での結果とこれまでの実績が重視されるぞ
期間工から正社員を目指す場合、まず働いている企業が「正社員登用制度」を採用しているか確認が必要です。この制度を採用していない企業の場合、正社員になるための試験を行っていないので、正社員になるのは非常に難しいです。
正社員登用制度を採用している企業であれば、試験や面接で合格する・仕事の実績や人柄・上司から推薦を受ける、などの条件をクリアすれば登用される可能性があります。
期間工として一定期間働き続ければ、上司から正社員登用試験や面接を受けるかどうか尋ねられる場合があります。基本的に試験や面接は希望すれば誰でもエントリーができるので、尋ねられた時は明確に自分の意志を伝えましょう。試験内容は企業によって異なります。
登用された人の話としてよく聞かれるのは、リクルートキャリア社が作成した「SPI」(総合適性検査)を用いた筆記試験が行われるということ。中学校レベルの国語・算数が出題されるといわれています。一見簡単そうですが、学業から離れていると意外と苦戦するという話も。
あらかじめ勉強をしていないと点数を取るのは難しそうですね。ただし、筆記試験は必ずしも高得点をとらなければならない、というわけではありません。正社員登用された人の話では「筆記試験は半分取れればいい」とされています。
逆にいえば試験だけ頑張っても必ず登用されるわけではない、といえますね。面接は、就職する際と同じように企業側の面接官と行います。質問内容は企業ごとに異なりますが、正社員になりたいと思った動機や、仕事をする上で重視している点、業務の効率化のための提案をどれだけしたか、といったことを質問されるそうです。
面接で何を聞かれるか全て予想することはできませんが、志望動機や仕事への姿勢、自己PRなどは高い確率で聞かれるため、面接前は入念にシミュレーションしておきましょう。
正社員に登用される人の特徴は、おおざっぱにいえば「企業側から見て一緒に仕事がしたい人」です。仕事上での実績と人柄の良さが評価されます。
仕事の実績と聞くと、テキパキとそつなく仕事をこなすことと思いがち。しかし実はそれだけでなく、品質や正確性なども問われます。いくら仕事が早くても、細かいミスが多ければ評価されにくいのです。
人柄に対する評価では、「社交性」と「責任感」が問われます。社交性への評価は、上司や周囲の同僚に対して毎日挨拶をする、飲み会やイベントなどへ積極的に参加する、QC(創意工夫)提案を随時行っている、といった点が挙げられます。
責任感に関しては、遅刻や欠勤をほとんどしない、仕事を最後までやり遂げる姿勢、といった点が評価されやすいです。
正社員登用において有利となるのが、上司からの推薦です。同じ現場で働き、直接働きぶりをみてくれている上司からの推薦があれば、登用において強い後押しとなります。上司からの推薦を受けるには、上司から認められ好印象を持たれることが重要。
これはいわゆる「ゴマをする」ことではありません。普段から積極的にコミュニケーションを取り、なおかつ仕事に対する高い評価を受ければ、上司からも好印象を持たれます。
期間工から正社員になると待遇にもさまざまな変化が起こります。たくさんのメリットが得られますが、同時にデメリットが発生することも。そこで正社員登用におけるメリット・デメリットをご紹介します。
正社員に登用されると、期間工での給料に比べて給料が下がる可能性があります。ただしこれは一時的な問題で、年数を経るごとに徐々に給料は上がっていきます。
企業はさまざまな地域から期間工を雇うので、無料で寮を提供してくれます。
つまり寮が無料というのは、いわば遠い場所から来る期間工のための優遇措置のようなもの。社員になれば期間工への優遇は受けられなくなります。
正社員として採用されれば、定期的にボーナスをもらえます。大手企業ですと、給料の4ヵ月分のボーナスがもらえる場合も。正社員ならではの待遇といえます。
正社員として地道に働き続ければ、上位の役職に就ける可能性があります。役職が上がれば当然給与を始めとした待遇もアップ。安定した待遇を得たいとする人にとって見逃せないポイントです。
収入面で不安定な期間工ですと、ローンの審査が通りにくいです。しかし正社員になれば収入面が安定するため、ローンが通りやすくなります。