会社だって社員を辞めさせないために努力してるから、「仕事は辛いけど、会社にいることは楽しい」なんてこともザラにあるんだけど、わっかるかな~。
インターネット上の口コミを見ていると、「ライン工はつらい」「続けられない」といった体験談を見かけることがあります。例えば、こんな声も。
1日3交代制の工場だから残業がない、ということが決め手になって入社しました。最初のシフトが夜勤、翌週は早番など、勤務時間がコロコロ変わるので、生活リズムを作るのが大変。確かに残業はなく給料も良いけど、カラダへの負担が重いです…。
一人で作業する仕事なので、ほとんど誰とも話しません。お昼休みも寝ている人が多いし、朝と帰りにちょっと挨拶するくらい。人とのかかわりでストレスを感じることはないものの、かかわらないこともストレスなんです。
達成感がわかないのが、つらい。私は、大手機械メーカーの子会社で部品の製造に携わっていますが、やることは毎日同じ。完成品を見ることもないですし、みんなでプロジェクトを達成したといったやりがいを感じないのが、つらいですね。
トイレ問題はライン工の間でも重大なトピック。ライン工として働くにあたって「頻尿体質なのでライン作業ができるか心配…」「作業中にトイレに行くと怒られる?」などの不安の声が聞こえてきます。
結論から言えば、作業中でもトイレには行けます!
しかし注意点も。製造ライン上に呼び出しボタンがある場合はそれを押すか、手を挙げて管理者にトイレに行きたい旨を伝えましょう。勝手にラインを離れるのはもってのほかです。それでも「いざ手を挙げてトイレ申告するとなると、相当恥ずかしい」という意見も。
基本的な対策として、ラインが稼働する前にトイレに行くようにしましょう。短い休憩時間でも必ずトイレに行くようにする。事前にトイレを済ませる習慣を身につければ心配は軽減されます。
それでも、トイレは生理現象なのでコントロールが難しいもの…。緊急時は我慢せずに、勇気をもって手を挙げましょう。ただし自分がトイレへ行っている間に、管理者なり誰かがヘルプに入っている状況をお忘れなく。管理者が代わりにラインに入るということは、外に人がいなくなるということです。
まとめると、作業前・休憩中に前もってトイレに行く。それでもトイレに行きたい時は、できるだけ早めに余裕を持って手を挙げることが重要なのです!
単純作業が多いので、仕事から離れたとたん気楽になります。休日中に抱えている仕事のことを考えなくて済むでしょう。
慣れてくれば、頭を使わなくても作業できるのもポイント。初めは覚えることが多いですが、じきに体が作業を覚えてくれるので楽になってきます。ただし、ミスには注意。あまりにも集中力を欠くのはNGです。
製作物に関しても詳しくなれます。作っているものや細かい部品だけでなく、はんだ付け・溶接などの作業知識も深まり、もしライン工の仕事を辞めた場合でも、次の仕事に活かせるでしょう。
また、さまざまな人と出会えるのがライン工の特色です。年齢も経歴もバラバラな人が集まるので、面白い人間関係が結べます。高卒・大卒といった学歴も関係ありません。飲み会や親睦会が土日に開かれる場合も多く、工場内では話せない仲間とのコミュニケーションも楽しめます。
人間関係のストレスが少ない、という声も多く聞かれます。製品と向き合い作業自体に集中できるので、業務中は個人プレーに。人付き合いが苦手な人にも向いているでしょう。
幅広い年齢の方がいる工場で働いていました。優しい方が多く、ラインが忙しい時期には他部署や事務職の方もヘルプで参加していたのが印象深いですね。休みのシフトもお互いに配慮して、譲り合いの姿勢がありました。辞めて数年経ちますが、今でも当時の同僚たちと連絡をとっています。ライン工として働いたおかげで、自分の仕事観が変わりました!
自動車の部品の梱包から、トラックへの積み込み、部品の在庫管理・発注までを経験。社員との関係が良かったおかげで、長期間務められました。時給も定期的にあがるので、やりがいがあります。ライン工は個人作業がメイン。マイペースで働けるのが自分の性格と合っていました。工場のみんなでフットサルチームを結成したのが楽しい思い出です。
製品ごとにラインのグループが分かれている工場に勤務。毎日のノルマが設定されていましたが、グループの士気が高く一体感がありました。上司が盛り上げ上手な方で、ノルマ達成のためのモチベーションは常に高いまま。楽しく作業できたのが良かったです。定期的にラインの持ち場が変わるシステムで、さまざまな業務が体験できスキルアップにつながりました。
ライン工として働いた一番の収穫は、友達がたくさんできたこと。そして、良い上司と出会えたことです。その方はリーダーシップを発揮してメンバーをまとめるのが上手な人。ほめて伸ばすタイプで、私はもとより工場のみんなにも尊敬されていました。工場勤務を辞めた今でも、あの方以上の上司はいないと思っています。
自動車関連の金属加工オペレーターに従事していました。旋盤を使った掘削や研磨機の作業など、はじめはキツかったです。それでも1週間ほどで慣れてきて、スタミナがもつようになりました。ラインのリーダーにも「良い調子が出てきたね!」と励まされて感激。工場内はもの静かな人が多かっただけに、リーダーの励ましが身に沁みました。
「つらい」というイメージの強いライン工。ポジティブな意見を持っている経験者のように、楽しくやりがいを感じて働くためには、作業環境の良い場所選ぶのが重要です。
業務中は長時間過ごす場所になるので、できるだけ良い環境が望まれます。工場内は機械が稼働している分、どうしても気温が上がってしまいます。作業着はだいたい長袖。空調問題が大事なポイントとなってくるでしょう。工場内が清潔に保たれているか、機械の駆動音はうるさすぎないかなどもチェックポイントです。
設備が整っているところを選ぶのも大事。最新設備が導入されているラインは、少ない従業員数でも稼働できます。機械の性能が良ければ、その分作業の手間が軽減。作業自体にも余裕が生まれ、ミスが減らせるのです。
勤務時間が固定されている工場もおすすめです。シフト制だと残業込みの夜勤から早番というキツキツのスケジュールになることも…。生活のリズムを組み立てやすい職場選びが、ライン工として快適に働ける近道です。
ただし、求人の段階では環境・設備の情報があまりわかりません。できるならば、まずは工場見学をさせてもらいましょう。事前に工場の環境をチェックできるので、ホワイトな企業に出会える確率が上がります。見学が難しい場合は、転職アドバイザーに相談するのも手です。
「誰でもできる」といわれるライン工ですが、体力の必要な仕事が多いのが実情。上の体験談にもありましたが、体力に自信がない方は、シフト制などの勤務形態で仕事を選ぶ方が良いでしょう。
また、どんな人が働いているのかというのも大切なポイント。基本的には一人で作業をすることが多いものの、同僚とのコミュニケーションが心を癒す源にもなります。
離職率が低い、同世代の人が多いなど、仕事仲間ができそうな人が働いている会社を選ぶこともポイントといえるでしょう。
やりがいについては、例えば「みんなが使っているものを自分がつくっている」といったように、ポジティブな考え方にするのがいちばん。自動車や飛行機などを手掛ける大手メーカーに勤めれば、町を走っている車、あるいは空を飛んでいる飛行機の一部を自分が作ったんだと感じやすくなるかもしれません。
仕事を続けるには、楽しみがあることも大切です。どんな仕事なら楽しめるか、面接の際に確認してみましょう。