人と関わるのが面倒くさいってんなら、ライン工の人間関係はけっこう楽なんだよなぁ。逆にずっとおしゃべりしていたい人には辛いかもな。
ライン工の人間関係事情について特徴をご紹介します。
ライン工の仕事は目の前の仕事を一人でもくもくとこなしていくことが多いので、仕事中はほとんど人と関わることなくできる仕事が大半。
ですから多少人間関係の構築や人付き合いが苦手な人でも、仕事さえしっかりしていればそれほどもコミュニケーション力は重視されないのが現状です。ライン工の人間関係はかなり希薄な傾向があり、飲み会があるような工場でも、年1回ということも珍しくはありません。
ライン工は営業をするわけではありませんし、媚びるのが上手ければ出世できたり昇給しやすくなったりということもありません。
どんなに顔貌がよく、話が上手な人でも同じラインで働く以上しっかり仕事ができるかどうかのほうが重要です。出世や昇給に関しても、会話力、コミュニケーション力よりも、仕事ができるかが大きく影響するくらいです。
極端な話、仕事関係のホウレンソウさえしっかりできるレベルなら、休憩時間は1人きりで過ごしていても、「ちょっと変わった人」で済んでしまうことが多いでしょう。またそれほど他人に興味がない人も多いです。
ライン工は人間関係が希薄になりがちなので、話すことが苦手な人には楽な職場だと言えます。ただ仕事の出来で人間関係に影響することはあります。
同じラインで仕事をしている人に迷惑をかけてしまうと、途端に雰囲気が悪くなることがあるのです。もしみんな自分の仕事をこなすだけで精一杯という環境であれば、優しくフォローしようとするより、イライラをぶつけたくなるかもしれません。
女性が多い職場は、どんな職種であれ派閥やグループが出来て、人間関係は面倒になりがちです。ですからライン工でも女性が多いところでは、派閥が出来たり、女同士のいざこざが生まれたりする可能性は高いです。
ただ男性が多い工場だと、女性同士のトラブルは少なくなる傾向があります。女同士の争いが嫌な女性は、男性が多い工場を選ぶといいかもしれません。
ここまで読んだ人の中には、「なんだかライン工って思ったより人間関係のトラブルが多そう・・・」と思う人もいるかもしれません。
しかし、こうしたトラブルは日々の心がけ次第で回避することは可能なのです。
ここからは、人間関係で悩まないための方法を4つご紹介します。
人間関係を円滑にするうえで、挨拶をすることは重要です。
明るくハキハキとした挨拶は、初めて会った人からの第1印象を良くしてくれます。良好な人間関係を築く上で、初めて会った時の第1印象は大きな割合を占めますから、最初に出勤する時は明るい挨拶を意識しましょう。
もちろん、初日だけでなく毎日継続して挨拶をすることも必要です。毎日行えば相手からの評価がさらに高まるでしょう。
挨拶の他にも、職場の人と積極的にコミュニケーションを行うのも大切です。必ずしも相手を楽しませたり、持ち上げるような話をする必要はありません。天気や最近のニュースの話、仕事の話など、当たり障りのない範囲での会話で良いのです。
重要なのはコミュニケーションを取ること。ただ会話を交わすだけでも相手との距離が縮まります。会話の内容よりも、会話を行うことをメインに考えましょう。
流れ作業を行うライン工では、1ヵ所の業務が滞れば全体に影響が及ぼされます。工場全体の作業を円滑にできるよう配慮すれば、職場の同僚にも好印象を持たれるようになるのです。
例えば、ラインで回ってきた製品にミスがあればそれを素早くカバーする。自分の作業を引き継ぐ人のため作業場を整理する。といったような配慮をすると良いでしょう。
ライン工は自分が担当する業務以外は行わないので、他の人と関わることはないと思われがち。しかし、よく周りを見れば相手のためにできることは意外と多く見つかるのです。
仕事に就いたばかりだと、誰でも仕事のやり方や流れがわからず苦労します。しかし、いつまでも仕事を覚えず、さらに仕事を覚える努力をしていない場合、同僚や先輩から悪い印象を持たれてしまいます。
仕事に早く慣れるため、わからないことは積極的に聞く、メモを取る、といった努力は欠かさず行いましょう。先輩から作業をスムーズに行うコツや、工場全体の仕事の流れを聞くのも大切。仕事に慣れやすくなるだけでなく、周りの人からも熱意のある人物だと思われ、好印象を持たれやすいです。
自分勝手な行動や態度は、周りから目立ちやすく、悪い印象を持たれやすいです。
遅刻や早退を繰り返したり、業務をサボったりすれば他の人への迷惑になるので、周囲から孤立する可能性があります。
また女性の場合、派手なお化粧や服装をすると目立つため、周りから白い目で見られる場合もあります。自分の行動や格好がどういう風に見られているか、常に客観的な視点で考えるようにしましょう。
良い人間関係を築こうと努力すれば、100%トラブルを回避できるとは限りません。
人間関係が悪化してしまった場合の対処法について触れていきます。
人間関係について直接周りの人に注意しても、素直に耳を貸してくれる人は少ないでしょう。
人の意識を変えるには、まず自分自身が変わる必要があります。
例えば、同僚や先輩への挨拶やコミュニケーションを積極的に行う、飲み会などのイベントを自ら発案・実行する、手が空けば他の人のアシストを自ら行う、といった人が嫌がることを積極的にしていくと良いでしょう。
継続して行えば、周りからの印象も徐々に変わり、人間関係の対立も解消されやすくなります。
人間関係のトラブルを抱えると、強いストレスを感じるようになるため、精神的な負担を軽減する取り組みが必要です。
ストレスの軽減に効果的なのが、自分に親しい人に相談すること。これまでの悩みや不安などを打ち明ければ精神的な負担が和らぎます。
また、悩みを打ち明けることで、解決するためのヒントをくれる場合もあります。
他の人との関わりが少ないライン工でも、パワハラによる問題は発生します。
先輩・上司・工場長などから、些細なことで強い口調で怒鳴られる、仕事で必要な情報を教えてくれない、約束を守ってくれないといった、業務だけでなく精神的にも強い負担が与えられるのです。
パワハラへの対策は、パワハラを行う人の直属の上司へ相談する方法が挙げられます。相談が難しい場合、または相談した人がまともに話を聞いてくれない場合は、パワハラなどの問題に対応する専門の窓口に相談するとよいでしょう。
ライン工の人間関係は、職場のみでの付き合いとなることが多く希薄な人間関係になりがちです。人間関係に煩わされたくないという人にとっては、最低限のコミュニケーションさえできればやっていけるライン工は気が楽だと感じるでしょう。