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ライン工の年収の目安

仕事内容や業務形態によってもちろん違うが、年収は全然底辺の仕事ではないからな。地方で製造業をやってるやつなんかは勝ち組だ。

ライン工は、あまり稼げないといったイメージをお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。実際のところ、どうなのでしょうか。いくつかのメーカーを例に、年代別の年収を見てみましょう。

ライン工の平均的な年収は?

例えば、ある精密機器メーカーで働く20代のライン工の場合、高卒・入社3年目の年収は300万円くらい。手取りで月20万円前後というところが多いようです。会社の規模によっても異なり、大手自動車メーカーだと20代の大卒で年収400万円以上(ボーナス込)というところもあります。

30代になると、年収400~500万円にアップ。月の給料は25~35万円くらいでしょう。これも大手になれば、500万円以上稼ぐライン工もいるわけです。

40代では、500~600万円くらいが平均年収。ある程度の役職が付与される年代ですから、現場でものづくりをする機会も少なくなっていきます。
こうしてみると、単純作業の多い仕事内容からすれば「稼げる仕事」ではないでしょうか。

最高金額はいくらまで?ライン工で年収を上げる方法

40代で大手メーカーに勤務している職員のなかには、年収800万円くらいという方もいらっしゃいます。また、某自動車メーカーで共働きをしている40代夫婦だと、2人あわせて1,000万円を超える人もいるようです。ライン工でも、その気になればガッツリ稼げます。

とはいえ、漫然と仕事をしていても年収のアップは見込めません。多くの企業では能力給が採用されており、ライン工も経験を積んで仕事の範囲が広い人ほど昇給していくしくみになっています。

仕事への意欲をアピールするなら、資格を取るのも一手。フォークリフトの免許や危険物取扱者などの資格を取ることで仕事の範囲が広がりますし、資格手当を付けてくれる会社もあるので年収アップが期待できます。

高卒であっても年収が高い

ライン工 給料

実は今、高卒のライン工への道をあえて選ぶ人もひそかに増えているのです。なぜならば、一般的なイメージとは裏腹に、高卒からライン工として就職することにはさまざまなメリットがあるからです。

ライン工は休日出勤や深夜勤務の手当が付きやすい

厚生労働省から発表されている公式年収データというのは、あくまでも基本給をベースにしたものです。この公式年収データで比べると、高卒ライン工も大卒も平均年収はおよそ200万円。大卒の方が若干上回ることもありますが、ほとんど変わりはありません。

しかし、時間外手当など各種手当を足すとどうでしょう?高卒のライン工として働く場合、休日出勤や深夜勤務も発生しますから、実際の収入はもっと増えます。時間外手当は法律によって「基本給の25%」と定められています。法定休日に出勤した場合は35%です。このような手当を足すと、高卒のライン工は20代で平均300万円、20代後半になると400万円弱くらいは貰っているようです。というわけで、高卒のライン工の年収は一般的に知られているよりも実は多いというのが実情なのです。

高卒のライン工はローンに通りやすい!若くして家を建てる人も

高卒からライン工として働き始めるということは、大卒よりも必然的に勤続年数が長くなるということです。例えば住宅ローン審査の場合、一般的に勤続年数が長い方が有利とされており、3年以上の勤続年数があれば9割の住宅ローン審査に通ると言われています。

そのため、高卒のライン工の人は20代の早いうちに結婚し、マイホーム持ちという人も少なくありません。既述の通り、高卒のライン工は20代で300~400万円の年収がありますから、正社員でなおかつ共働きであれば、若くして立派な一軒家を手に入れることも夢ではないのです。

契約社員や期間工からでも正社員を目指せる

最初から正社員として高卒後ライン工に就職できれば良いですが、契約社員や期間工からのスタートでも心配することはありません。どこの工場でも経験のあるライン工を大変重宝していますから、多くの場合、社内に正社員登用制度が設けられています。一定の勤続年数や上長からの推薦などが必要になりますが、頑張り次第では正社員の道が開けるのです。大手メーカーの正社員として就職するのは大卒でも難しいことですが、このような形で誰もが憧れる企業の正社員になれるのは、大きな魅力ですよね?

もっとも、年齢が上がると正社員への昇格率が低くなるのが一般的ですから、その点でも高卒からライン工として働き始める方が有利と言えるでしょう。

まずは希望に合った仕事を探してみる

ライン工におけるキャリアとは

出世することも、年収のアップにつながります。

一般的に工場では、「一般従業員」→「班長(リーダー)」→「主任」→「係長」→「課長」→「部長」→「工場長(社長)」の順で役職は上がっていきます。

キャリアアップを目指すなら、技術力を身に付けるのはもちろん、マネジメント能力を磨くことも重要なポイントです。数人のチームをまとめる班長、その班を複数まとめる主任、さらにその上でまとめる係長…と、上にいくほどマネジメントする人数は増えていきます。

多くのライン工を取りまとめられる人も、組織にとって重要な存在。ゆえに、年収も班長なら400万円、主任で500万円とアップしていき、工場長になれば1,000万円以上になる企業もあります。

キャリアアップするには、一人ひとりの従業員のスキルや性格を見極め、その人にどんな仕事を与えると組織にとってもメリットがあるか、といった「人を見る力」が求められます。上を目指す方は、そこを意識しながら仕事をしていくとよいでしょう。