製造業の世界は、女性社員が少ない傾向にあります。しかし近年は、女性社員を積極的に採用し、さまざまな現場で活躍している企業も増えています。
女性スタッフは製造業の現場で、どんな仕事をしているのか。その一部を紹介しましょう。
大学卒業後に就職した会社は肌が合わず、2年で退社。その後、製造業の会社にアルバイトで入社しました。生産管理の仕事をしていますが、各工場への指示や社員のマネジメント的な仕事も任され、やりがいを感じます。今は正社員として、引き続き生産管理の仕事を続けています。
精密機器の工場で働いていますが、製品がナイーブなものだけに、化粧はダメとかいろいろ規制があるのはちょっと不満。せめてナチュラルメイクとかファンデーションくらいは、許してほしいです。
工場勤務のメリットの1つといえば、社員寮を利用できること。家具付き・家賃の補助・安い食堂の利用など、さまざまな魅力があります。
しかし、女性一人で寮に住むとなると、いろいろと気になる点も多いはず。そこで、工場勤務の女性が気になる寮の実態についてお伝えします。
1人暮らしをする時、物件はオートロックか、監視カメラはついているか、といった点を気にする人は多いはず。特に社員寮の場合は物件が古い場合もあり、セキュリティ面で不安になる女性もいるでしょう。
口コミを調べてみると、「セキュリティはしっかりしてた」という声もあれば、「オートロックもなく、外から人が簡単に入れるような寮だった」という声も。
傾向としては、経営の安定した大手企業の寮の場合、セキュリティにも力を入れている場合が多いようです。とはいえ、会社によって条件は異なるため、一概に対策が十分か断定することはできません。セキュリティ面が気になる場合、入社前に寮はオートロックか、管理人がいるか、周囲の治安は良いか、といった情報をできるだけ集めておくと良いでしょう。
セキュリティの問題と同じように、会社によって条件は異なります。階層のフロアごとに女性・男性が分かれて住んでいる寮もありますし、家族寮・カップル寮だと同じ階で男性が住んでいる場合もあるのです。
傾向として女性が少ない工場だと、人数の少ない女性に個別の寮を用意するのが難しいことから、男性と同じ寮に住む場合があります。
逆に、たくさんの女性が活躍する工場の場合、女性専用の寮を用意している場合も。男性と同じ寮に住むことに抵抗がある人は、女性が多く働く工場を中心に探すと良いでしょう。
社員寮のデメリットとして耳にする「相部屋」の問題。見ず知らずの人と同じ部屋で過ごすのは落ち着かないですし、プライベートを確保できないのは精神的な負担に。
一昔前であれば、相部屋の社員寮は珍しくありませんでしたが、最近だと相部屋の寮は少なくなっているのが現状です。
社員寮だからといって、必ずしも相部屋になるとは限りません。不安な場合は応募をする際に寮のことを尋ねると良いでしょう。
寮付きの求人は給与や家賃補助といった待遇が良いので、何かと出費が多いシングルマザーの女性も気になるはず。しかし、子どもが小さいと周辺とのトラブルが起こりやすく、一緒に住める寮はないのでは、と考える女性も多いでしょう。
結論からいえば、子どもと一緒に住める社員寮は存在します。求人情報に書かれている寮が「家族寮」と表記されているか、「家族で住める」という風に記載されていれば、子どもも一緒に住める寮だと判断できます。
社員寮のイメージといえば、築年数が古くて設備も旧型。床は畳で狭くて汚い部屋、という場所を想像するかもしれません。しかし最近では綺麗で設備も新しい社員寮が増えつつあるのです。
特に女性の社員を多く採用している工場ですと、女性が過ごしやすい綺麗な寮を用意している場合も。女性の採用枠を増やすため、新しい社員寮を用意する工場もあるので、築浅の物件に住める可能性もあります。
部屋は個室でも、トイレやお風呂は共同という社員寮は多くあります。しかし、会社が一般のマンションやアパートを借り上げた形式の社員寮なら、個室にお風呂・トイレがついている場合も。共同のお風呂やトイレを避けたいという人は、用意されている社員寮がどういったタイプなのか、事前に会社側に尋ねておくとよいでしょう。
しかしながら、共同部分のない個別のアパートのような社員寮が一番か、といわれれば疑問が残ります。近年では個別のアパートタイプの社員寮から、あえて共同部分のある社員寮に変えたという会社も現れています。食堂やお風呂が共有されている社員寮の場合、社員同士の交流が活発になるので、職場環境が良くなる場合があるのです。社員同士の距離が近くなり、連帯感が生まれて仲間意識も生まれやすくなりますし、違う部署の人と仲良くなり悩みを相談することもできます。
もちろん共同部分がある場合のデメリットもありますが、トイレやお風呂が共同の寮が必ずしも条件の悪い寮とは言い切れないのです。
家計のため、将来の貯蓄のため、待遇のよい仕事を探している既婚女性は少なくありません。主婦の女性に選ばれる仕事は多くありますが、その中でもおすすめなのが工場勤務。なぜおすすめできるのかをご説明します。
工場勤務で1番のメリットといえば、給料の高さが挙げられます。工場の規模にもよりますが、時給1,000~1,300円台の求人も多く見られます。
さらに、福利厚生や社会保険なども充実しているのが魅力。短時間勤務のパートタイマ―だと、福利厚生のような待遇が十分に得られない場合もあります。工場の場合、待遇のよい求人も多いため、給与や待遇の良さを重視する人におすすめです。
妊娠中の産休や子どもが生まれた後の育休、子どもの急な病気による対応で、会社を休まなければならない場合があります。男性の多い工場だと、こうした休みが取りにくいことも。しかし、女性が多く働いている工場であれば、子育てに理解があるため、休みをとりやすいのです。
工場勤務の場合、希望する時間帯で働けるところもあります。子供を保育園に預けている場合、子どもを迎えに行くためどうしても夕方あたりには退勤したいところ。事前にシフトを決められる工場なら、都合のよい時間帯で働くことができるのです。
会社勤めの場合、出社時には最低限の身だしなみを要求されます。髪型や服装は清潔感が必要とされ、接客をする場合はお化粧もしなければなりません。忙しい主婦の場合、出社前の身だしなみを整える時間がない人も多いでしょう。
工場勤務の場合、特に身だしなみに関しては指摘されることはありません。食品関係の会社であれば、不衛生な格好をすると問題視されますが、基本的に普段着・ノーメイクでの出勤は可能です。服装にお金をかけることもなくなるので、貯金がしやすくなるというメリットもあります。
学校を卒業してすぐ結婚をした人や、経歴がアルバイトしかないという女性だと、就職先を見つけるのは難しいはず。
工場の求人では資格・経験を不問としていることが多いので、採用がされやすいのが魅力。「強みになる資格や経験が特にない…」という女性は、工場での仕事も視野に入れてみてはいかがでしょうか。
工場で働く女性の悩みとして、よく聞かれるのが指先の悩み。具体的にどんなケアをするべきなのか、解説いたします。
「できれば爪は伸ばしておきたい!」という女性は多いでしょうが、どの工場でも基本的に指先を使った作業をするので、爪は短くしておかなければなりません。
機械を扱う工場ですと、爪が引っかかって機械が誤作動を起こす危険性があります。食品を扱う工場の場合、爪の間に雑菌が残り衛生上の問題に。爪が伸びていれば必ず切るように指摘されるので、出勤前に短く切り揃えておきましょう
機械の組み立てを行う工場で働く場合、機械や工具についた油汚れで指や爪が汚れてしまうことも。指先の汚れは手袋で防ぐのが理想的ですが、業務での都合上付けられない場合もあり、悩む女性も少なくないのです。
指に油汚れがついてしまった時、使えるのがクレンジングオイル。メイクの油分を落とすだけでなく、工場での油汚れにも効果を発揮します。また、クレンジングオイルが含まれたメイク落としもおすすめ。油がついた時、サッとメイク落としで拭き取れば、綺麗に油を取り除けます。
機械の組み立てを行う工場には、油汚れを落とすことに優れたピンク色の粉石鹸が置かれています。ピンクの粉石鹸は洗浄力に優れていますが、反面肌荒れがしやすいので、使うのをためらう女性も多いでしょう。クレンジングオイルなら肌に優しいタイプもあるため、肌荒れのリスクを抑えて油を落とすこともできます。指の汚れを落とした後は、爪ブラシで爪の間の汚れも落とし、最後にハンドクリームでケアをすれば、手をガサガサにせず綺麗に保てるでしょう。
食品工場やクリーニング工場で、共通する悩みといえば手荒れ。手の乾燥は爪を割れやすくし、長く働いているとすぐに爪の割れや欠けが現れます。
手荒れ・爪の割れ対策に効果的なのが、ハンドクリームの使用。仕事終わりに使うだけでなく、入浴後、就寝前に使用するとさらに効果的です。
肌荒れや爪の割れは栄養不足が原因の場合もあります。肌と爪を健やかに保つ栄養素は、ビタミン5種(B2・B6・A・C・E)、鉄分、タンパク質。普段の食生活でこれらの栄養を意識して摂取すると、肌荒れや爪割れのリスクを抑えられるでしょう。
爪の割れに関しては、普段のネイルが原因である場合もあります。工場へ出勤する前にオシャレなネイルをする人は少ないでしょうが、爪を保護する目的でジェルネイルをする人もいるかもしれません。ジェルネイルも頻繁に使えば爪の乾燥を招き、割れやすい状態にしてしまいます。爪が割れやすい場合はネイルは控え、指先と同じく丹念な保湿を心掛けましょう。
平成29年の厚生労働省の調査では、平成28年に比べ女性の労働力人口は45万人増加。労働人口総数における女性の割合は47.3%で、前年よりも0.4%増加しています。
かつては「女性は家を守るべき」という風潮が根強いものでした。しかし近年の考え方の変化や、少子高齢化で労働人口減少に対する女性への期待、育児・介護休業法の改正による後押しを受け、女性の社会進出は発展しつつあります。
接客業や事務員などの仕事が未だに多いものの、最近求人が増えつつあるのが製造業。女性は仕事が丁寧・繊細であり、細かいところまで気配りができるため、品質の向上を期待して女性社員を増やす工場が増えつつあるのです。
産休・育休後に仕事へ復帰する場合、長いブランクにより仕事についていけないと考え、辞職してしまう女性も多いはず。工場での業務は経験や資格、知識を不問とするところも多いため、退職後の再就職先として適しています。また、ブランクがあってもすぐに復帰できるので、将来的に結婚・出産を考えている女性にもおすすめできます。
待遇の良さも狙い目だといえる理由の1つ。大手の工場なら給与や福利厚生といった手厚い待遇を受けられます。また、長く働いていればキャリアアップができる可能性も。最近では管理職に就く女性の数が増加しており、女性の進出を支援している会社なら、長く勤めて正社員になることも夢ではないのです。
昔と違って、製造業の現場で女性社員は重宝される時代。ものづくりに興味がある方は、検討してみてはいかがでしょうか?