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金属加工系

作るものとしては自動車の部品から家電までさまざまだな。例えば同じ「溶接」でも、扱う内容によって経験できることが微妙に変わってくるから、やってみたい仕事とかで選んだ方がいいかもな。

金属加工の仕事内容

金属加工の仕事内容は、実に多岐にわたります。

例えば材料加工の場合、鉄やアルミ、ステンレスなどの金属材料を、設計図面をもとに専用の工作機械を用いて切ったり曲げたり穴を開けたりするのが仕事です。

ただ、これには職人技や資格が必要な工程もあるため、仕事内容を習得するまでに何年とかかることもあります。

未経験のライン工だと、機械オペレーションの仕事を任されることが多いでしょう。これも金属加工における、ひとつの工程です。

機械オペレーションとは、「NC工作機械」と呼ばれる装置を使って金属加工をする仕事。NC工作機械は、プログラミングシステムで切断するサイズや曲げの角度、穴の大きさといったものをデータ入力し、セットした材料を指示通りに加工してくれる機械です。今では会社の規模を問わず、多くの工場で導入されています。

引用元:豊栄金属工業株式会社youtube
https://www.youtube.com/watch?v=pbpQ4KcbCQo

資格や免許を取得しながら手に職がつけられる仕事

NC工作機械以外にも、工場にはプレス加工をする機械や切断機械など、さまざまな装置が置かれています。こうした機械を扱いながら、溶接やはんだ付けといった手作業でしか加工できない仕事を覚えていき、一人前になっていくというのが金属加工の仕事です。

このほかにも出荷作業やピッキング作業、発送業務などの仕事を任されることもあるでしょう。フォークリフトの運転、アーク溶接資格、危険物取扱者資格など免許や資格を取得すれば仕事範囲が増えていき、キャリアアップを目指すことも可能です。

機械による金属加工の仕事はつらい?

金属加工の世界は、作るものが毎回違うので、最初のうちは覚えることがたくさんあって大変に感じるかもしれません。

ただ、機械の扱い方をある程度覚えてしまえば、基本的には同じノウハウを使って、比較的に自分のペースで働ける仕事でもあります。

加工は機械を使って行うので、手先が器用というのは関係なく、黙々と作業をこなし続けるだけの「忍耐力や精神力が強い方」に向いている仕事といえます。

自分の作った製品が多くの人に役立つ「やりがい」

金属加工といえば、下町の小規模な「町工場」をイメージされる方もいらっしゃるかもしれません。こうしたところでは、ある製品の部品の一部を専門に製造している会社が大半。完成形がみえないので、地味な作業に感じる方も多いようです。

しかし、製造しているものは自動車部品や航空機部品、携帯電話、家電製品など、みんなが知っているもの。なかには、「国内シェアNo.1」「世界中で知られている製品」に携わる場合もあります。

「あのロケットの一部を作ったのは私だ」など、モノづくりの最先端で働いていることが、大きなやりがいにつながるでしょう。

金属加工の仕事を細かくチェック

ライン工 パン

金属加工に関する、NC旋盤工やプレスといった業務に関して解説します。

NC旋盤工

工場での金属加工は、旋盤という機械を使用します。NC旋盤は旋盤の動作をコンピューターで制御できる機械で、人の手では難しい精密な金属加工が可能です。

仕事内容

NC旋盤で作られた精密な金属部品は、医療機器などによく使われています。現在ではNC旋盤は多くの工場に普及しており、このNC旋盤を扱うのがNC旋盤工です。NC旋盤工の仕事は「プログラミング」と「オペレーション」の2つに分けられます。

プログラミングは、加工部品の設計書をもとにNC旋盤を動かすプログラムを構築し、コンピューターに入力していく仕事です。プログラミングに関する知識が必要になります。

オペレーションは、機械操作や製品のチェックを行う仕事です。また、NC旋盤が正常に稼動するようメンテナンスや管理も行います。未経験の人が初めに就くことが多いのが、このオペレーターです。

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プレス

プレスとは、金型に材料をセットし、機械で圧力をかけて金型の形どおりに加工する作業です。

なお、下記サイトではプレス金型メーカーがたくさん紹介されているので、興味のある方は参考にしてみてください。

仕事内容

プレスで作られる代表的な加工品に、自動車のボディや家電のフレームなどがあります。このような大きなもののほか、ICチップのように小さく精密なものもプレス加工で作られています。求められる用途に応じて、大小さまざまなプレス加工が必要とされます。

プレスの作業で大切なものは、集中力と注意力です。ズレやゆがみに気づかないまま作業を進めると、精度の良くない不良品ができてしまうこともあるため、見たり触ったりしたときにすぐに異常に気づく注意力が求められます。

また、プレスで使用する機械は、金属を変形させる大きな力を持ちます。不注意から重大な事故につながる可能性があるため、常に集中力と緊張感を持って作業にあたらなければなりません。

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鍛造

鍛造は、材料となる金属を熱してたたき、強度を高めながら成型していく作業です。

仕事内容

金属の材料を変形させるという点でプレスと似ていますが、プレスは薄い金属板に圧力をかけて金型の形を転写するものであるのに対し、鍛造は熱した金属を加工するものであるため、作業工程は異なります。

鍛造加工の特徴は、非常に丈夫であることです。鍛造の仕事は、以下のような工程に分かれています。

工場により、複数の工程を一人でこなす場合も、それぞれの工程を専任する場合もあります。

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溶接

溶接は、金属と金属を溶かしてつなぎ合わせる作業です。身の回りのさまざまなものに溶接の技術が使われています。

仕事内容

溶接を必要とする場面は多く、機械での作業が増加した現在でも人の手で行われることが多いです。接着の方法には、高温で溶かして接着する「融接」、圧力をかけて接着する「圧接」、柔らかい金属を接着剤として利用する「ろう接」の3種類があり、加工する製品によって接着方法を変えて溶接を行います。

高品質の製品を生み出すには、高い技術力を持った溶接工が必要不可欠です。熟練工ほど求人の需要も増えるので、ものづくりに興味がある人には、やりがいを感じられる仕事といえます。

一方で、溶接の仕事は危険がつきものです。高温と強い光にさらされるため、体を防護する作業着や遮光面を適切に使用しなければ、目を傷めたりやけどを負ったりする恐れがあります。また、ひとつのミスが大きな事故につながることがあるため、集中して作業を行わなければなりません。

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職業訓練校に通うのも一手

金属加工の技術やノウハウを少しでも身に付けてから仕事先を探したい、と思っている方もいらっしゃるかもしれません。こうした方におすすめなのが、各都道府県が設けている「職業訓練校」の活用です。

職業訓練校は、工作機械を用いて板金の切断や製品の組立てなど、ものづくりの流れを学べる施設です。被覆アーク作業やTIG溶接作業といった難しい技術も、習得できます。

コース内容は都道府県によって異なりますが、実習期間は6カ月というところが大半です。

具体的に作りたいものから就職先を選ぶのもポイント

ひとくちに金属加工といっても、製造するものによって必要な技術やノウハウは異なります。仕事を選ぶ際には、具体的に何を作りたいかを決めることも大切なポイントです。

会社によっては、新しいことにチャレンジしていこうという工場もあります。自ら積極的に取り組もうという姿勢になるには、自分の作りたいものが何かを知ったうえで、会社選びをしていくと、長続きできるでしょう。

金属加工ができる就職先の例

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金属加工の世界でも、さまざまな取り組みをしている会社をピックアップしました。

井口一世

埼玉県所沢市にある金属加工メーカーです。創業は2001年と比較的に若く、社員数は27人しかいませんが、売上額は毎年10%前後という驚異的なペースで向上している会社です。

新しいことに取り組むような仕事が多く、取引先も世界中に広がっている、新進気鋭な会社です。

三陽工業

金属加工技術をしっかり教育させた正社員を大手メーカーなどに派遣(出向)させ、日本のものづくり産業に貢献している会社です。

特に研磨や表面処理技術については、オートバイの製造で積み重ねた技術とノウハウがある会社で、メーカーからも好評。仕事先は、本社のある兵庫県明石市をはじめ、九州(久留米・佐賀・小倉など)、東海(岐阜・愛知など)を中心に、全国各地にあります。

UTエイム

こちらの会社も社員を大手メーカーに派遣し、ものづくりに貢献しています。特に、半導体分野に強い会社です。

毎月1,000名規模の社員を採用しており、一人ひとりの技術や経験からメーカーを選定。全国に38の拠点を置き、派遣した社員をバックアップしてくれるフォロー体制も充実しています。

【番外編】金属加工になったとき、
頭に入れておきたい事

金属加工を行っていて、クライアントの要望に答えていくことが、金属加工には必要ですが、複雑な依頼内容やより高品質なものを求められる依頼だと、どうしても対応ができないものが出てきてしまうかもしれません。

そのような時、バリ取りをきれいにできるバリ取り機を導入することも念頭に入れておく必要があるんでしょう。

下記外部サイトでは、品質管理を手助けする、おすすめのバリ取り機メーカーを紹介しています。

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