他の製造ラインでも同じだが、特に検査・検品の重要性が高い業種だな。検査や点検の技術を持ったライン工は、それだけ給料も良いぞ。
精密機械といっても、実に多種多様な製品があります。代表的なところでは、時計、OA機器、光学機械、医療機器などが有名でしょう。
これらの製造工場でライン工が携わる仕事は、ライン作業と検査がメインです。
ライン作業は、ベルトコンベアで流れてくる製品に、パーツを組み立てたりはんだ付けしたりするのが仕事内容。手作業もありますが、生産機械を使った作業(機械オペレーター)が多いです。
そして、完成した製品に不適合品がないか、傷や変色などの不具合がないかをチェックする検査の仕事もあります。
また、生産機械のメンテナンスを行う「製造保全補助」という仕事もライン工に任されることがあります。故障したときの修理だけでなく、生産を始める前に機械の点検や部品交換など日ごろからチェックすることも大切な仕事です。
基本的には立ち作業で、扱う商品が小さいものが多いですから、集中力を保てることが重要な仕事ともいえます。
パートの女性スタッフが多い現場ではありますが、こうした女性でも希望すれば正社員として登用されるケースも多々あります。
特に検査業務は基本給が高額な傾向にあり、顕微鏡を使った製品検査を行う仕事だと、月収で25万~30万円になる工場もあるようです。
正社員になれば、昇給や賞与、福利厚生面でも充実します。パートや派遣社員として働きながら、正社員を目指すのも一手でしょう。
半導体や光学機械に代表される日本の精密機械工業は、世界のなかでトップレベルです。こうした世界で技術を身に付ける経験は、なかなかできないこと。それに、自分が携わった商品が、世界中の方に使ってもらえるというのは、仕事のやりがいにもつながるでしょう。
また、新商品の場合、誰よりも先に製品を使えることをメリットに感じる方も多いようです。その一方で、販売開始直前になると多忙になり残業が増えることをデメリットに挙げる方もいらっしゃいます。
几帳面で冷静に判断できる力がある方には、給与水準も高い職場ですから天職といえるでしょう。